みなさんこんにちは!! 「京都大好き推進室」企画担当の大江です。
今日は上京区にて
京表具(きょうひょうぐ)の職人さんの
小野澤さんの工房に遊びに行きました!
「はじめまして!デッチーくん!」
出迎えてくださったのは小野澤 光紀(おのざわ みつのり)さん。
小野澤さんは、京都の伝統工芸の一つ、
「京表具」の伝統工芸士さんです。
□京表具ってなぁに?□
京表具は、和紙や裂(きれ)を糊(のり)を使って
張りこんで作っていきます。
お部屋のなかの襖(ふすま)や障子(しょうじ)壁紙(かべかみ)
掛軸(かけじく)屏風(びょうぶ)などの日本建築に用いられます。
他にも、額装(がくそう)、冊子(さっし)、巻物(まきもの)などの
美術工芸品の制作なども行います。
時には、古い時代の美術品を修復することもあります。
日本人の生活や文化に欠かせない技術なんです。
今回は、京表具のたくさんある技術のうち
「裏打ち(うらうち)」の作業を見学させていただきます。
□裏打ちってなぁに?□
裏打ちとは、作品本紙の裏に紙を貼り付け
しわやたるみを防いで補強することです。
主に裏打ちが必要となるのは
水墨画や書道のように和紙に書いてある作品です。
お習字などをする時のことを思い出してみてください。
紙はその性質上、墨などの水分が加わるとちぢんでしまいます。
このシワやたるみを伸ばすため、裏打ちがされます。
裏打ちされた作品の美しさは一目瞭然!
作品をより引き立てる裏打ちは
額装や掛軸にするときには必須の作業なのです。
よろしくお願いします!
よし!やるぞっ!
刷毛(はけ)を持って気合十分のようすです。
「まずは、デッチーくん、これをよく見てみてね!」
どれどれ・・・
むむっ!なにか黒い点があるぞ!
「これは、紬織(つむぎおり)といって
蚕(かいこ)からとれた真綿をつむぎ出した織物なんだよ。
黒い部分が節(ふし)で、ざっくりとしたぬくもりのある丈夫な織物なんだ」
ふむふむ。
小野澤さんが、刷毛と糊(のり)を用意してくれました。
「刷毛は作業によって使いわけるよ。
まずは、糊刷毛(のりばけ)を使ってみよう!
ちなみに糊は、小麦でできているよ」
ゆっくり、丁寧に、糊を均等に伸ばしていきます。
デッチーくんも、ちょっぴりお手伝いしてみます。
こんな感じかな?
「じゃあ、デッチーくん、見ててね!」
あっと言う間の小野澤さんの鮮やかな動きに
デッチーくんもビックリです!
「こっちの刷毛は、打刷毛(うちばけ)といって
紙の繊維を叩くんだ。これも、やってみる?」
デッチーくんは、チャレンジが大好きなので
はじめてのことも、まずはやってみます!
https://youtu.be/HMsnQIvSCNM
あれ?!デッチーくん、はじめてなのに
軽やかにリズミカルに叩くね〜
小野澤さんも、ビックリしてるよ。
「じゃあ、今、打った紙を乾燥させるために、場所を動かします」
おおっ はやい!
「裏打ち」作業できました!
紙がシワなく、タルミなく、ぴっちりしています。
小野澤さんが普段作っているものも見せていただきました。
小野澤さんは、伝統的な「京表具」の職人さんのほかに
京表具の技術を使った「表具アーティスト」としての一面もお持ちなんです!
わぁ!カッコイイっ!
お軸は漢字で上から「一二三 三二一(いちにさん さんにいち)」と書かれている
小筆凰外(こふで おうがい)先生の作品を、小野澤さんが掛軸にされました。
ぴったりキレイに貼られた紙にうっとり。
京表具の世界って、すごく奥が深いですね。
こちらの作品もカッコイイね!
みんなも「京表具」ぜひチェックしてみてください!
小野澤さん、ありがとうございました!
【京表具小野澤】さんのHPはこちらです(外部サイトに移動します)
https://kyohyogu-onozawa.kyoto.jp/profile/
京表具の裏打ちをやってみよう!の巻
2022.07.12-10:44
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